個人差はあるにせよ、仕事と家事の両立はなかなか難しいものです。掃除や洗濯はもちろんですが、最も頭を悩ませるのは料理の存在。
献立を考えるのが面倒だったり、疲れてるときにキッチンに立つのはそれだけでストレスになる人もいるでしょう。そんなときは、「ミールキット」を活用してみてはいかがでしょうか。
今回は、仕事と家事の両立を実現するミールキットについてご紹介していきます。
ミールキットとはどんなもの?
ミールキットとは、あるメニューを作るのに必要な材料やレシピがセットになっているもののことです。商品にもよりますが、野菜のカットや味付けなど既に下処理が済んでいるため、時間を掛けずに料理をすることができます。
【公式】oisixのミールキット写真
【実際に利用してみた際の写真】
※写真のご飯・汁物は付属していません。
ミールキットはアメリカで人気爆発!今も急成長している
そもそも、ミールキットの始まりは2007年頃のスウェーデンの会社が始めたビジネスサービスでしたが、2011年頃にアメリカで誕生するやいなや共働き世帯からの人気を受け、グングン売り上げを伸ばしました。現在では150以上のメーカーがサービスを提供するなど急成長を遂げています。
農家と直接契約を結んでいるメーカーが多いため、スーパーマーケットよりも品質が良く新鮮という点も人気を後押ししていると言えそうです。
また、「ミレニアル世代」と呼ばれる現在子育てを行う世代で、共働きが当たり前と考える世代からの人気が圧倒的という見方もあります。
この世代は幼い頃からインターネットやソーシャル機器などに触れているため、ミールキットを取り扱う通販サイトなどを利用することに抵抗がなく、時間を有効に使うために積極的に利用しているといえます。
アメリカの数あるミールキットサービスを提供するメーカーの中でも代表的な存在が「Blue Apron(ブルーエプロン)」。健康志向の高まりから年々ユーザーも増加傾向にあり、現在は100万人以上が利用し、800万食以上が提供されていると言います。
プロのシェフがレシピを考案し、厳選した食材を使用して作られているミールキットは、家に居ながらレストランの味を再現できると高く評価されています。
日本のミールキットサービスの歴史は?
日本では1975年頃から、ヨシケイが現在のミールキットに似たサービスを提供し始め、2013年頃にオイシックスがサービスを開始するとミールキット人気は一気に高まり、現在に至ります。
ヨシケイの場合「夕食食材宅配サービス」となっていますが、広い意味で言えばミールキットサービスといえ、そうして考えると、スウェーデンやアメリカで流行るよりももっと前から導入していたことになるかもしれません。
ミールキットのメニューラインナップは?
ミールキットのメニューは多種多様で、利用する人の好み、目的によって選ぶことができます。
例えば、オイシックスでは10シリーズに分かれており、サバのみぞれ煮など大人向けのメニューからハンバーグやオムライスなど子供向けのメニューまで幅広くカバーしています。
また、Tasty Table(テイスティテーブル)では、ちょっとオシャレなメニューがラインナップされており、鴨肉のローストや豚ヒレ肉のカダイフ包み焼きなどレストランでしか食べられないような、手の込んだメニューも自宅のキッチンで作ることができます。
さらに、イベントメニューもミールキットには豊富にラインナップされており、クリスマスやお正月、ハロウィンなどホームパーティ向けのメニューもあります。メーカーによっては、ご当地グルメのミールキットもあり、ヨシケイではご当地鍋料理のミールキットもあるので、自宅にいながら地元のグルメに舌鼓・・なんてことも可能になって来ています。
ミールキットを利用するにはどうすればいい?
ミールキットを利用するには、食材宅配を利用するのが一般的ですが、最近ではスーパーの店頭で販売しているところもあります。
また、まだまだ数は少ないですが、コンビニでも取り扱いをしているところがあります。
食材宅配・通信販売
多くのミールキットサービスが主流としているのが「食材宅配」による販売です。コープデリやヨシケイなどがその代表的なメーカーといえ、自社のスタッフがユーザーの自宅まで商品を配達してくれます。
ルート配送であることが多いため配達時間の指定は基本的に不可ですが、メーカーによっては保冷ボックスで対応してくれたり、宅配ボックスのレンタルサービスを行っているので安心です。
通信販売でミールキットの販売を行っているのが、オイシックスやテイスティテーブルなどで、大手通販サイトAmazonでもミールキットの通信販売を行っています。通信販売の場合は宅配便で商品が自宅に届きます。
宅配便での配送となるため受け取り日時の指定が可能で、外出時間中の配達を避けることができます。
いずれも、利用するには会員登録が必要となり、メーカーによっては送料が別途かかることが多いです。
スーパーの店頭販売
スーパーの店頭でミールキットを販売しているのは、イオンや西友で取り扱っています。ただし、まだまだ取り扱い数は少なく、店舗によっては取り扱いがない場合もあるようです。
なお、イトーヨーカドーはネットスーパーでミールキットの取り扱いがありますが、実店舗では販売していません。
店頭で購入する場合は、当然ながら会員登録や送料などは必要ないため、気軽に利用することができると言えそうです。
コンビニの店頭販売
コンビニの場合、厳密にいうと事前に予約したものの受け取り場所となるため、店頭販売とは少しニュアンスが異なります。
セブンイレブンでの受け取りを希望する場合は、セブンミールでミールキットを注文し、指定日時にセブンイレブンへ取りに行きます。
また、ローソンでも受け取りが可能となっており、事前に「ローソンフレッシュピック」という専門アプリで注文すると受け取ることができます。最短で当日受け取ることが可能です。
ミールキットを利用する前に押さえておきたいポイントは?
便利で魅力いっぱいのミールキットですが、利用する前にぜひ押さえておきたいポイントがあります。ポイントをしっかりと押さえて、より自分に合ったミールキットを利用するようにしましょう。
ミールキットのコスパについて
ミールキットを語る上で、絶対に避けては通れないのがコスパの問題です。
ミールキットの多くは2人分で計算されており、1人分で計算すると実は割高だったなんてことも。また、普段ボリュームのある食事を取っている人にとっては1人分の分量が少なく感じる人もいるかもしれません。
手間を省く・家に届くという「時短」メリットが強い分、自炊・スーパーで安く購入することに比べれば比較的1食あたりの価格は高くなることは否めません。
コスパがすべてではありませんが、長く続けていくことを検討している場合は、価格についてはきちんとチェックしておきたいところです。
賞味期限が短い
賞味期限の問題もミールキットには外せないポイントです。
ミールキットの多くは、野菜が既にカットされているなど何らかの下処理が施されている状態で、届いたその日に調理をすることを想定して作られています。カット済みの食材は断面が空気に触れやすく傷みやすい状態となるため、賞味期限の設定が短く設定されます。多くの場合、当日や翌日が賞味期限となり、使い切れない・・といったケースも。
冷凍のミールキットであれば多少保存期間が延びますが、計画的に使うことができるかをしっかり見極める必要がありそうです。
※ミールキット以外にも、冷凍弁当・冷凍総菜などを別途組み合わせて使うのも良いかもしれません。
調理は必要
ミールキットは、食材の下処理が既に済んでおり手間を掛けずに調理をすることができる便利なツールですが、すぐに食べれるわけではありません。
というのも、食材のカットや味付けが完了しているだけで、調理工程は自分で行います。つまり、調理時間が元々かからないものであれば時短になりますが、元々手の込んだメニューの場合、わずかな時間しか短縮できないということも起こるわけです。
ミールキットを選ぶ際は、ライフスタイルに合わせたプランを選ぶようにしましょう。
配達エリア
先程も少し触れましたが、ミールキットはほとんどが食材宅配や通販での購入になります。つまり、頼みたいミールキットが自分の住んでいる地域で利用することができるのかも、事前に確認する必要があるということです。
例えば、コープデリはコープみらい、いばらきコープ、コープぐんまなど1都7県で行っているサービスで、その地域の人でなければ利用することができません。しかし、同じ生協関連のミールキットサービスにはパルシステムなどもあるので、自分の住んでいる地域の生協を利用することができます。
通販の場合は全国対応であることがほとんどなので、それほど心配いらないでしょう。
使いやすさ
ミールキットの限ったことではありませんが、継続して使うのならダンゼン使いやすいものを選んだ方がいいでしょう。
注文方法ひとつとっても、ネットで完結するものもあれば専用の用紙を使ってFAXで注文するものや、商品の納品時に注文書を渡すというケースもあります。自分のライフバランスに合わせて行えるものをチョイスしたいところです。
また、商品納品時の対応や、万が一不備があった際の対応などが分かりやすいかも合わせてチェックしておくようにしましょう。
ミールキットの利用はどんな人におすすめ?
ミールキットは誰でも気軽に利用することができますが、特におすすめしたいのは次のポイントに当てはまる人といえます。
あなたはいくつ、当てはまりますか?
買い物に行く時間がない人
仕事はもちろん、子育て中や介護中、妊娠中や産後間もない人など、なかなか買い物に行く時間がない人におすすめと言えます。
ミールキットはネットなどを利用して注文することができ、購入したものは自宅に届けてくれるので、その分、自分がやらなければいけないことに時間を割くことができますよね。
仕事帰りに保育園に子供を迎えに行って、そのまま買い物に繰り出す。ただでさえ疲れているのに、うろちょろする子供に更に疲れてイライラが募る・・なんてことはありませんか?ミールキットを利用すると、そうしたストレスも軽減することができます。
献立を考えるのが面倒な人
日々の献立を考えるのはなかなか面倒なものです。料理好きの人ならいざ知らず、それほど好きではない人にとっては本当に苦痛なものです。ミールキットを利用すれば、献立を考える手間が省くことができます。
栄養バランスを考えたり冷蔵庫のものを利用したりと、献立づくりには何かと苦労するものですが、ミールキットは一流のシェフや専属の栄養士が考えたメニューが毎回届きます。しかも、必要な分量の食材が届くので、中知半端に余らせる心配もありません。
献立作りに解放されたい人は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。
料理が苦手な人
ミールキットは、料理が苦手な人にもオススメです。
料理が苦手な人は、分量を切ったり量ったりするのが面倒で適当にしてしまったことで失敗した、という人が多いかと思います。しかし、ミールキットは予め食材がカットされている上に、味付けも完了しているので失敗する心配がありません。包丁が怖いという人も、ミールキットなら手軽に料理を楽しむことができますよ。
料理のレパートリーを増やしたい人
ミールキットは、一流のシェフがメニュー考案に携わっていたりプロの栄養士が監修したものが多く、新しい発見ができたり料理のレパートリーを増やすことができます。
同じ食材を使っていても、自分には考えつかないような使い方だったり味付けを覚えることができ、自分の作る料理に活かすことができます。ミールキットには食材の他にレシピも付いてくるので、日々の料理に応用しやすいかもしれません。
とにかく時間を有効に使いたい人
ミールキットをおすすめしたい人は、やはりこの点に尽きるのかもしれません。
メニューにもよりますが、料理にかかる時間を大幅に短縮することができるので、家族との団らんの時間を作ることができたり、自分の時間を多く作ることができるようになります。
効率よく家事を済ませたいと思っている人は、検討してみてもいいかもしれませんね。
ミールキットはどんなメーカーが提供してるの?
さて、それではミールキットを提供しているメーカーにはどのようなところがあるのでしょうか。
ここでは代表的なメーカーを3社ピックアップしてみました。この他にもさまざまなメーカーがありますので、ご自身にあったメーカーを探してみてもいいかもしれません。
oisix(オイシックス)
オイシックスは、日本におけるミールキットサービスの人気を跳ね上げたと言っても過言ではないメーカーで、多くのメディアでも紹介されています。20分以内に2品作れるレシピ付き献立ミールキットとなっています。
有機栽培や特別栽培の農作物にこだわった食材を使用し、添加物も極力使用しないというのが特徴です。全額返金保証があり、初めて利用する人のためにお試しセットも用意されています。
ヨシケイ
ミールキットサービスの先駆け的な存在のヨシケイは、豊富なメニューと安定したサービスで幅広い年代から支持されています。コースも豊富で離乳食取り分けレシピが付いている「プチママ」や、10分~15分で作れる「Cut Meal」コースなどがあります。
配達はヨシケイのスタッフが担当し、専属の栄養士が栄養バランスのとれたメニューを作成。和食、ヘルシー、洋食など、その家庭にあったメニューを探しやすいのが特徴です。
パルシステム
パルシステムは、生協(生活協同組合)が提供するミールキットサービスです。安心・安全・便利の生協の理念をそのままに、赤ちゃん割引、子育て割引など料金面でのサポートがあるのが特徴です。週に1度、自宅まで安全・安心な食材を届けてくれるサービスとなっています。
生協では、パルシステムの他に「おうちコープ」「コープデリ」などがあり、エリアによって名称などが変わります。
まとめ
今回は、仕事と家事の両立を実現するミールキットについてご紹介してきました。
ミールキットを上手に活用することで仕事と家事の両立がしやすくなり、家事のストレスも軽減することができます。自分のライフスタイルに合ったミールキットを活用して、ストレスフリーな毎日を過ごしましょう。