食事宅配とは、調理済みの出来上がった状態の料理を自宅まで届けてくれるサービスのことを言い、「宅食」とも呼ばれたりしています。
自分で料理をする必要がないため、料理が苦手な人はもちろん、共働きで料理をする余裕がない家庭にももってこいのサービスです。
また、妊娠中や高齢者など体力的に食事作りが難しい場合や、病気療養中で食事管理が必要な場合にも活躍してくれるサービスと言えるでしょう。
食事宅配の種類について
食事宅配の多くは宅配弁当の形となりますが、配達・宅配方法によって大きく2つのタイプに分かれます。
2つのタイプ
- 宅配便でまとめて届く冷凍弁当タイプ
- 毎日スタッフが食事を届ける宅食タイプ
1つは、宅配便(クール便)で、凍されたお弁当がまとめて届くタイプのサービスです。1回の配送で7食~21食分のお弁当が届きます。
冷凍タイプは、1配送で1~3週間分である7~21食分が届けられ、冷凍なので食べたいときに食べられるのがポイントです。
もう1つは、毎日地元の加盟店のスタッフが食事を届けてくれる宅食タイプです。冷蔵のお弁当でそのまますぐに食べられるのが特徴です。
宅配便でまとめて届く冷凍弁当タイプ
近年、さまざまな特徴的な会社が参入しているのが宅配便で届く冷凍弁当タイプのサービスです。冷凍弁当は、電子レンジで数分で解凍すればいつでも食べることができるため時短目的で利用する人も増えています。
代表的な冷凍弁当サービス
- 食宅便
- ウェルネスダイニング
- ワタミの宅食ダイレクト
- スギサポdeli
好きな時に食べられるのがメリット
宅配便で届く冷凍弁当は、いつでも好きな時に食べることができるのが最大のメリットです。
毎日利用したいわけではないけれど、忙しくて食事の準備ができないときにだけ使いたいといった用途に適しています。また、その日の気分に応じてどのお弁当にするかを好きに選ぶことができるのも特徴です。
一流レストランや産地直送による冷凍弁当も
冷凍弁当は一か所の調理場から日本全国に届けることができるため、有名店の食事を楽しむことができる仕出し弁当タイプや、産地直送のこだわりのおかずが届くお取り寄せグルメ感覚のものまで、こだわりの逸品を提供しているメーカーもあります。
また、ダイエット向けの低糖質メニューや筋トレ向けの高たんぱくメニューなど、ボディメイク用のお弁当なども冷凍弁当で提供されています。
冷凍庫の空きスペースを確保する必要がある
冷凍弁当は一度にまとめて届くため、届いた直後は冷凍庫に空きスペースが必要になります。そのため、宅配のスケジュールに合わせて計画的に冷凍庫を整理する必要があります。
定期購入をすることで、冷凍弁当専用の冷凍庫を無料でレンタルすることができるサービスを行っている会社もあるため、冷凍庫に余裕がない場合には、そういったサービスを利用するのも考えましょう。
毎日スタッフが食事を届ける宅食タイプ
宅食タイプの食事宅配は、地元の加盟店のスタッフが毎日食事を配達してくれるサービスです。
従来からある地元の福祉法人が行政の委託を受けて提供する「配食サービス」は、要介護認定などを受けないと利用できない一部の人のためのサービスでしたが、民間企業が参入したことで高齢者・要介護者だけでなく誰でもも利用できるようになりました。
代表的な宅食サービス
- ワタミの宅食
- まごころ弁当
- クック123
- ベネッセの美味しいご飯
毎日顔を合わせるから安心
宅食サービスの一番のメリットは、配達員と毎日顔を合わせてお弁当を受け取ることができることです。
そのため、一人暮らしをしている実家の高齢の親の安否確認をかねて契約している人も多いようです。
冷蔵タイプなのですぐ食べられる
宅食で届くお弁当は、冷蔵されているため解凍をすることなくすぐに食べることができるのが特徴です。そのため、加熱しすぎて硬くなってしまったといった失敗もなく美味しく食べることができます。
一方で、その日に食べることが前提となっており消費期限が短くなっています。多くのお弁当では当日の深夜までが消費期限として設定されていることが多いため、翌日まで残すことはできません。
原則として1週間単位で予約
配達スタッフのスケジュールを事前に確保するため、宅食サービスでは1週間単位の注文が前提となっています。1日単位で申し込めるサービスであっても当日注文や当日キャンセルなどは基本的にできません。そのため、急な用事が入りがちな人や、家にいる時間が不規則な人にとっては使いづらいサービスでもあります。
日によって使う使わないがある場合には、冷凍弁当タイプのほうが自由度が高く使うことができます。
食事宅配の選び方
食事宅配を選ぶポイントとしていくつかあげてみましたので、食事宅配を検討中の人はサービス選びの参考にしてみてください。
価格で選ぶ
食事宅配は配送料の分だけ、通常のお弁当などよりは価格が高くなりがちです。またお弁当のボリュームや栄養のこだわりなどでかなり価格の幅があります。
1食500円~1,000円ぐらいの幅があり、糖質制限・塩分制限・やわらか食・味にこだわったお弁当などは価格が700円~1,000円程度になることが多いです。
また毎日のご飯の代わりに常用するか、何食か冷凍庫に保存しておいて、忙しい時・疲れた時のための食事にするかどうかなどで選ぶ価格帯が変わってくると思います。
また送料込みのお店・送料は別途記載のお店の両方があり、表記の統一はされていないので、必ず1食あたりの料金でチェックするようにしましょう。
定期便・まとめて頼むと安くなるお店も多いので、日常的に使う場合はまとめて割引があるお店を選ぶ方がよいでしょう。
ご飯の有無で選ぶ
食事宅配は「ご飯付きのもの」と「おかずだけのもの」とがあり、ご飯の有無で選ぶこともできます。
ご飯付きのものであれば、ひとつの弁当にご飯とおかずがすべてが揃っているので、自分で用意するものはお茶などの飲み物だけとなります。
一方、おかずだけの場合は、文字通りおかずだけが届くので、ご飯は自分で用意する必要があります。育ち盛りのお子さんがいてご飯をモリモリ食べるというご家庭の場合は、ご飯が足りないということがないのでいいかもしれません。
メーカーによっては、その都度選ぶことができる場合もあるので、臨機応変に調節したい人はそちらもチェックするといいでしょう。
目的・必要な栄養に合わせて選ぶ
食事宅配はそれぞれの会社が、こだわりを持って作っていますので、自分の目的の栄養バランスを提供してくれるお弁当を選ぶことができます。
健康管理を目的として利用するのであれば、自分の体の症状に合わせたメニューを組んでいるところを選ぶといいでしょう。
減塩メニューや糖質を抑えたメニュー、タンパク質を制限したメニューなど、健康食を提供しているメーカーも多いので、自分に合った食事宅配を選びやすいかもしれません。
糖質制限食やタンパク制限食など、医療や介護食の専門メーカーが作っており、幅広くカバーしています。
ダイエットメニューを提供している会社や、産前産後のママ向けのこだわりのお弁当などもありますので、食事宅配が必要な家族に合わせて選んであげるといいでしょう。
最近では、アレルギー対応の食事宅配を提供しているところも増えてきていますので、アレルギーが気になる人は要チェックです。
まとめ
冷凍弁当タイプと宅食タイプには、それぞれメリットとデメリットがありますので、どちらにするか目的に合わせて利用したいですね。