今回、「幼児」が安心してたべられるための冷凍食を販売している「Tot Plate」を運営する、食のおくすり代表取締役の佐野こころさんにお話を伺いました。
Tot Plateとは?

Tot Plateを運営している株式会社 食のおくすり代表の佐野と申します。もともと看護学部で医療を学び、その中で予防医学に興味を持ち、大学院に進学しました。その一方で大手料理教室のヘルスケア事業の立ち上げにも携わらせていただきました。
博士号取得とともに立ち上げたのが今の会社で、「みんなが「食」によって健康に生きていける世界を」をミッションに食と健康に関わる取組を行っております。
未来の健康づくりには食育が非常に重要で、安心してお子さまに使っていただける栄養満点な幼児食が欲しいと思い、Tot Plateを立ち上げました。

子どもをもつ料理家・管理栄養士・医学博士の3人が「自分の子どもが安心して食べられるもの」をという想いで作りました。素材を生かした料理を得意とされ、レシピ本なども出されている料理家の河井先生にレシピ開発を依頼。栄養監修は管理栄養士・乳幼児食指導士の塚本先生にお願いしています。
3人とも幼い子どもがいるママで、自分の子どもにどういった料理を食べさせたいか、どういう商品があったら嬉しいか、という視点で開発しています。

子どもの食事は大切だとわかっていながらも、忙しい毎日の中で栄養バランスを考えながら手の込んだ料理を作ることはとても大変です。
離乳食は市販品のバリエーションが豊富で安心して使えるオーガニックのものも多かったのですが、離乳食の次のステップである幼児食は全然頼りたいと思える商品がなくて。
ごはんを作る時間がないときは子どもが食べられそうな惣菜を買って与えては、化学調味料・合成添加物・子どもには多すぎる塩分量を見て心の中で「ごめんね」と思っていました。
女性の活躍が増えた今、同じような想いをしている親御様は多いはず。安心して、これだけ食べれば栄養バランス大丈夫!と思える幼児食が欲しいと思い、Tot Plateを立ち上げることにしました。
Tot Plateのこだわり

幼児食とは、離乳食を卒業した後の1歳半~5歳ごろまでの食事のことを言います。離乳食はかみ砕いたりしなくても食べられるものが多く、大人に食べさせてもらうということが前提です。
一方で幼児食になると奥歯が生えそろってくるので、かみ砕いたり、歯ですりつぶしたりして食べるような食材の大きさ・形・食感になります。また大人に食べさせてもらうのではなく自分で食べるようになります。
幼児期は離乳食を卒業してから大人の食事に近づけていく準備期間で、味覚や内臓機能などが未発達なため、少しずつ移行していく必要があります。
①内臓機能が未熟
子どもの内臓はまだまだ未熟で、塩分・脂質の多い食事は内臓に負担を与えます。
②味覚形成に重要な時期
子どものときに身に付けた食習慣は大人になっても続くため最初が肝心です。
大人と子どもでは塩分摂取目標量・おいしいと感じる塩分濃度が異なるため、味付けに調整が必要です。
③咀嚼力への考慮
奥歯が生えそろうのは3歳頃。食材によってはまだまだうまく噛めないものがあります。
幼児期は身体の成長・発達が著しく、味覚や食嗜好の基礎が培われ、食習慣の基盤が作られます。また適切な食習慣を身に付けることは健康な心と身体の成長を促し、のちに肥満・やせ、生活習慣病などの予防にもつながります。
そのため、大人と同じ食事ではなく、幼児の身体に合った食事を摂ることが大切です。

手づくりの家庭料理のように使ってもらいたいという思いがあるため、ご家庭のキッチンにあるような食材にこだわり、食品表示を見て「これは何だろう?」と思うものは一切使っていません。
また、私が普段国産食材を選んでいるというのもあるのですが、大人が国産食材を使った料理を食べているのに子どもが海外産食材を使った料理を食べるということに違和感がありました。
国産食材を使うとコストが上がるという問題もあったのですが、Tot Plateは国産食材にこだわり、野菜だけでなく肉・魚なども全て国産品を使用しています。※
また、冷凍しても美味しさを維持するということにもこだわりました。ある展示会で最新の急速冷凍機器で冷凍されたお食事をいただいたら非常に美味しくて。絶対に急速冷凍機器を使いたいと思い、その機械をお持ちの製造先を全国から探しました。
急速に冷凍することで冷凍物の味を悪くする原因である最大氷結晶生成温度帯を速やかに通過させることができ、食品の鮮度が維持されます。
Tot Plateは手づくりにもこだわり、ほとんどの工程を手づくりで、愛情込めて作っていただいています。(※固形トマトのみイタリア産を使用)

一番人気は「ころころミートボールのトマト煮込み」ですね。子ども1食分のたんぱく質・緑黄色野菜が摂れるので、これにごはんさえあれば栄養チャージできます。
次に人気なのが「お魚団子の野菜あんかけ」。鯖の切り身から身を取り出してお魚団子を作り、野菜あんかけで煮込むという手の込んだ1品です。お魚料理は作らないというご家庭も増えてきています。
お魚からしか摂れない栄養素がありますので、普段お魚料理をされるご家庭はもちろん、お魚料理は苦手というご家庭には特に召し上がっていただきたいです。

最大のメリットは長期保存できることかと。忙しくてごはんが作れないというときは突然やってきます。そんなときに冷凍庫にあって良かったと思える商品を作りたかったので冷凍食ということはマストでした。
パウチも長期保管できますが、美味しさで考えるとパウチと冷凍食品では全然違って。冷凍食品の方が鮮度や食感が生かされると思います。
また調理が簡単ということでレンジパックを用いました。パウチであれば湯せんが一般的ですが、お湯を沸かすのも時間がかかります。
Tot Plateはパックのまま電子レンジ可能なレンジパックを使用しているため、食べたいと思ったらすぐに準備することができます。
こうやって時間を有効に使えたら、その分親子時間を持てますよね。保育園に子どもを預けている場合、親子時間が2時間しかないといったこともあると思うんです。
そんな中で調理に30分も使うのはもったいない。それであれば2分30秒でごはんを準備して親子時間を持てる方が良い時もあるのではと。
また主婦目線でお話すると、冷凍庫はパンパンになりがち。Tot Plateは収納しやすいように全商品を同じサイズに揃え、狭いスペースでも保管しやすいようにしています。

ありがたいことにリピーターになってくださる方がとても多くて。最初はトライアルセットをご購入される方が多いですが、2回目以降は「選べる8パックセット」をご購入される方が多いです。
女性だけでなく男性のご注文者様もちらほらいらっしゃって、パパのお役にも立っているのかな?と思うととても嬉しいです。
ご購入者様の地域も北海道から沖縄まで全国にいらっしゃって。子どもの食事に関する悩みは全国どこでも同じなんだなと感じています。定期購入も行っているため、何度かご購入いただいた後に定期購入へ移られる方もいらっしゃいますね。

子どもたちの未来の社会のために、環境に対しても気をつけています。
レンジパックにしている関係上ビニールを使うことは避けられないのですが、冷凍食品にすることで商品の廃棄ロスをほぼ0にし、フードロスを心がけています。
またトライアルセットの箱は少し丈夫なものにし、商品を出した後は子どものおもちゃなど小物を入れて使えるように。商品と同梱しているチラシは裏面を塗り絵にして、ただのチラシではなく子どもが遊べるものにしています。
展望について

Tot Plateはまだまだ成長中。メニュー数はまだまだ増やしていきたいですし、お客様の声を聞きながらより使いやすいサービスに改良していきたいと考えています。
また冷凍食品販売だけでなく、実は「食育」プログラムの準備も始めています。冷凍食品はあくまで「食育」の中のコンテンツの1つだと考えており、もっと「食育」に取り組める環境づくりをしていきたいなと。
忙しいご家庭が増えて「食育」が疎かになりがち。今の時代にあった「食育」サービスを提案していければと思っています。

編集後記
一見大人と同じ食事が食べられるようになったと思ってしまいそうな幼児の食事ですが、お話しを伺うにつれ、大人になるための準備期間であり、食育について一番取り組まなければいけない年齢だと知ることが出来ました。
食習慣の基盤が作られることで、子どもの健やかな成長を促し、将来的な生活習慣病などの予防にもつながる食育は、これからの高齢化社会に生まれた子どもたちのために親世代が取り組まなければならない義務ではないでしょうか。
子どもの食育だけでなく、現代の忙しい両親の悩みにも寄りそうTot Plateは、今後より一層必要とされるサービスになっていくので引き続き注目していきたいと思います。
Tot Plateの会社情報について
サービス名 | Tot Plate |
会社名 | 株式会社 食のおくすり(英文名:Shokuno-Okusuri Inc.) |
住所 | 東京都中央区銀座4丁目1番先 北数寄屋ビル地下1階 |
電話番号 | 03-3561-5711 |
営業時間・定休日 | 平日10時〜17時 ・ 土曜日/日曜日/祝日 休み |
メールアドレス | info@shokuno-okusuri.com |
公式サイト | https://totplate.com/ |
@totplate.official |
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